【図解】マニュアル動画の作り方を5ステップで解説！作成の6つのコツや活用事例も紹介

紙のマニュアルを読むと情報量が多いため、内容を理解するのに一苦労する人もいるでしょう。一方、マニュアル動画であれば教育内容を統一できたり、毎回の印刷代やインク代を浮かせたりできるため企業側にとってもメリットがあります。テレビ感覚で見られるので、学習のハードルが低くなるのも特徴です。

本記事ではマニュアル動画の導入を検討している方に向けて、マニュアル動画の作成方法を解説します。他にもマニュアル動画の種類や作成時のポイントも紹介するのでぜひ参考にしてください。

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• マニュアル動画の作り方と手順
• 動画を作成すると効果的なマニュアルの種類
• マニュアル動画を作成するときのコツとポイント

【図解】マニュアル動画の作り方と手順【5ステップ】

マニュアル動画はどのように作成すればいいのでしょうか。ここではマニュアル動画の作り方と手順を以下の5ステップで解説します。

• step1：マニュアルの内容をヒアリングする
• step2：動画の企画と構成を練る
• step3：動画の素材を撮影・制作する
• step4：素材を編集してナレーションを加える
• step5：納品された動画を公開・配信する

step1：マニュアルの内容をヒアリングする

マニュアル動画の作成は、いきなり動画の撮影に入るのではなく、まずその内容を深く理解するところから始まります。例えば、業務マニュアルであれば、実際に業務を担当する社員から流れや注意点をヒアリングし、どこを動画にすべきかを見極めます。

ヒアリングの段階で、作業の背景や目的、現場での実際の課題なども整理され、動画の方向性が明確になります。内容に抜けや誤解があると、完成した動画が意図とずれてしまうため、丁寧な確認が欠かせません。ターゲットに伝えるべきポイントを精査し、後工程に進むための基盤を整える重要なステップです。

step2：動画の企画と構成を練る

ヒアリングで得た情報をもとに、視聴者に何を伝えるべきかを整理し、動画の目的やターゲットを明確にしていきます。例えば、初心者向けのマニュアルであれば、専門用語を避けた説明にするなどの工夫が必要です。

企画段階では、動画の尺や構成も考慮します。1本に詰め込みすぎると内容がぼやけるため、1テーマ1動画の原則で展開しましょう。また、実写とアニメーションのどちらを使うかも、この段階で判断します。現場の臨場感を伝えたいなら実写動画、複雑な工程や抽象的な概念を扱うならアニメーション動画が適しています。

step3：動画の素材を撮影・制作する

動画の内容が固まったら、企画や構成に沿って実際の素材を準備していきます。動画の表現方法によって、素材の準備工程の進め方は大きく異なります。例えば、社内研修用の動画であれば社員が登場する実写が適している一方で、複雑なサービスの流れを説明する場合はアニメーションのほうがわかりやすく伝えられることがあります。

素材の完成度がそのまま動画のわかりやすさにつながるため、撮影・制作は丁寧に行う必要があります。

【実写動画の場合】素材を撮影する

実写動画では、現場の臨場感や実際の動きをリアルに伝えることができます。そのため、事前の撮影準備が成果を大きく左右します。例えば、接客マニュアルを動画化する場合は、登場人物の台詞や立ち位置、表情までを想定したシナリオを用意しておくと、撮影がスムーズに進みます。

社員が出演する場合には、日程調整や場所の確保も忘れずに行いましょう。また、スタジオを利用したり外部キャストを起用したりする場合は、余裕を持ってスケジュールを組んでおくと安心です。撮影当日は、音声や照明など技術面の確認も事前に行い、素材の品質に影響が出ないように準備を整えましょう。

【アニメーション動画の場合】素材を制作する

アニメーション動画では、視覚的に伝えにくい情報や抽象的な内容を整理して表現できるのがメリットです。まずは絵コンテを作成し、全体の流れや場面ごとの要素を明確にします。例えば、アプリの操作方法を説明する動画なら、ユーザーの視点で画面遷移を見せる構成にすることで、操作のイメージを自然に伝えることができます。

絵コンテには、登場するキャラクターの動きや背景の変化だけでなく、ナレーションの内容やタイミングなども書き込み、完成形に近づけておくことが重要です。また、企業ロゴやオリジナルキャラクターを使用する場合には、事前に使用許可を取得しておくことも忘れないようにしましょう。

step4：素材を編集してナレーションを加える

撮影や制作した素材をそのまま使うのではなく、編集作業によって一本の完成された動画に仕上げていきます。素材の順序を整理し、テロップやナレーションを加えることで、視聴者にとってわかりやすい構成に整えます。

例えば、専門用語が多く出てくるシーンには補足テロップを入れることで、初めて見る人でも理解しやすくなります。ナレーションは動画のテンポや印象を左右するため、聞き取りやすい話し方や声のトーンを意識する必要があります。視覚と聴覚の両方から情報を伝えることで、より効果的な学習が期待できます。

step5：納品された動画を公開・配信する

動画が完成したら、社内ポータルやeラーニングシステム、YouTubeなどのプラットフォームを活用して視聴者に届けます。例えば、新入社員向けのマニュアル動画であれば、社内専用サイトで段階的に公開することで、必要なタイミングでアクセスできる仕組みを整えると効果的です。

また、配信後も定期的に視聴回数や視聴時間を分析し、内容が理解されているか、どこで離脱が起きているかを確認すると、次の改善に活かせます。配信後の運用までを見据えて準備しておくことで、動画の価値を最大限に活用できます。

マニュアル動画を作成するときの6つのコツ

マニュアル動画を作成するときは以下の6つのコツとポイントを押さえておきましょう。

• 動画のターゲット・目的を決める
• 丁寧に説明することを心がける
• テロップやナレーションを活用する
• 動画が長くなりすぎないようにする
• 動画を視聴する環境に配慮する
• 紙のマニュアルも検討する

上記のポイントを意識することで、より伝わりやすい動画になります。

動画のターゲット・目的を決める

構成の段階で「誰に見てもらうか」「動画を見て何を習得してほしいか」を最初に設定しましょう。動画の目的を決めることで必要なコンテンツを絞れるため、構成も組みやすくなります。

動画のターゲットはサービスや商品、業務手順などの動画コンテンツについて知らない人なので、初心者目線で噛み砕いて説明しましょう。やり方を知っている人が解説すると説明が簡易的になってしまう場合があるため、一度第三者に動画をチェックしてもらうのがおすすめです。

丁寧に説明することを心がける

理解度を高めるために、丁寧に説明することを心がけましょう。たとえばさまざまな角度から撮影して理解しやすくしたり、リアルな実践シーンを入れたりすると伝わりやすくなります。

また動画のターゲット層が新入社員の場合はとくに丁寧に説明しましょう。専門用語を使わずに解説したり、機械の説明であればゆっくりと再現したりすると初心者でも理解しやすくなります。

テロップやナレーションを活用する

テロップやナレーションを活用することでよりわかりやすい動画になります。紙のマニュアルにはないナレーションや動きを入れることによって、聴覚からの情報も入れるとより頭に入りやすくなります。

またナレーションだけではなく、大切な部分にテロップを入れて目立たせると覚えやすいです。テロップは文字の大きさや色を変えたり、動きをつけたりできるため、目立たせたい内容に合わせて適切な編集を加えましょう。

動画が長くなりすぎないようにする

マニュアル動画を作成するときのコツは、動画が長くなりすぎないようにすることです。

視聴者の集中力は長く続かないため、動画は短くまとめるのが基本です。1つの動画で説明する内容は1つのテーマに絞り、長時間の動画は複数に分割することを検討しましょう。

もし、動画尺が長くなってしまう場合には、以下のような工夫が効果的です。

• 複雑な操作は複数の動画に分割する
• 重要なポイントだけを説明する
• 早送りやスキップ機能をつける

また、視聴者が理解しやすいように、章ごとに動画にテロップを表示するのも効果的です。

動画を視聴する環境に配慮する

動画を視聴する環境に配慮することも効果的なマニュアル動画にするコツです。

動画は様々な場所で視聴されるため、視聴する環境に配慮する必要があります。例えば、飲食店やサービス業であれば騒がしいバックヤードにて、スマホで視聴されることもあるでしょう。

また、自己啓発としての研修であれば、通勤中の電車のなかで視聴されることもあります。

具体的には、マニュアル動画の視聴環境については、以下の点に注意しましょう。

• 音声がない環境でも視聴できるように字幕をつける
• 屋外で視聴されても画面が見やすいように明るい色を使う
• モバイル端末で視聴されることを考慮してサイズを大きくする

視聴者の見やすいマニュアル動画にすることで、効果的に動画を見てもらうことができます。

紙のマニュアルも検討する

マニュアルにしたい内容によっては、紙やPDFのマニュアルを併用することもおすすめです。

動画はわかりやすく説明できますが、紙のマニュアルには以下のようなメリットがあります。

• 必要な情報にすぐにアクセスできる
• 書き込みやメモを取ることができる
• オフラインでも閲覧できる

そのため、動画と紙のマニュアルを併用することで、より効果的な情報提供が可能になります。

動画が適しているコンテンツと紙のマニュアルが適しているコンテンツをそれぞれ検討し、使い分けることが重要です。

システムの操作方法や、接客サービスの動きなどは、動画で見てもらったほうがイメージしやすいこともあります。紙のマニュアルでは、きちんと言語化した内容にして、イメージさせたい部分だけ動画にしておくこともよいでしょう。

効果的なマニュアル動画の種類

マニュアル動画には種類があり、主に以下の4つの項目についての動画があります。

• 営業・接客マニュアル
• 社員研修・新人研修マニュアル
• 製品・サービスの取扱説明書
• 業務・作業の手順書

それぞれの特徴を押さえて、適切な種類を選びましょう。

営業・接客マニュアル

引用：【接客の極意】料理の提供シーン（初回の提供）【基本編】

営業・接客マニュアルとして、接客の仕方や営業のノウハウ、商談の流れをまとめた動画は主に新入社員に向けて作成されます。営業や接客に欠かせないコミュニケーションスキルを学ぶ際に、映像があると理解しやすいです。たとえば実際の商談の再現映像があれば、営業マンの話し方や仕草など文字では伝わらない部分を描けます。

上記の動画は実際に食事を提供するシーンを再現したものです。テロップでポイントを補足しつつ、映像だけでも接客の流れがわかる動画になっています。動画では文字だとわからない声のトーンや抑揚、間の取り方なども勉強できます。

なお、商談に使われる営業動画については、こちらの記事も参考にしてください。

社員研修・新人研修マニュアル

事例：採用活動におけるオンボーディング動画

社員研修・新人研修マニュアルとして、新入社員に向けた社内ルールや電話対応、ビジネスマナーなどをまとめた動画を研修マニュアル動画といいます。会社について知ってもらうため、会社の理念や歴史を盛り込むこともあります。各地に店舗があるチェーン店の場合でも、研修動画なら同じ教育内容を一斉に配信できるのが便利なポイントです。

上記の動画は、新人研修のなかでもオンボーディングに向けて動画を活用しています。オンボーディングとは、新入社員が職場や業務に早く慣れるための支援プロセスを指します。入社後の流れ、キャリア形成の支援制度などを動画内で視覚的に示すことで、求職者が自分の働く姿を具体的に想像できるよう工夫されています。

なお、新人研修向けの動画についてはこちらの記事も参考にしてください。

製品・サービスの取扱説明書

事例：WEBサイト掲載用サービス紹介動画

製品・サービスの取扱説明書を動画化したマニュアル動画は、複雑な製品の組み立て方や無形のサービスをわかりやすく伝えられます。新人社員だけでなく、新商品やサービスがリリースされた際に既存の社員に対しても使われます。無形の商品やサービスはアニメーションを使うことで自由に表現可能です。サービスや製品の説明動画は、社内だけでなく取引先との商談でも活用できます。

上記の動画はアニメーションを使ったサービス紹介動画です。テロップと動きのあるイラストで、多くの情報をわかりやすく伝えています。さらにオリジナルキャラクターを使うことで視聴者の印象に残りやすくなります。

なお、製品・サービスの使い方を紹介する動画をHow To動画（ハウツー動画）とも呼びます。詳細は以下の記事をご覧ください。

業務・作業の手順書

事例：パートナー向けインストラクション動画アニメーション

業務・作業の手順書として、仕事の流れや全体像、作業手順をまとめた動画も研修動画としてよく使われます。仕事の流れだけでなく、機械やソフトの使い方なども含まれます。手順を動画にすることで大まかな流れがわかるので、教育担当者が説明する手間を省けて教育の負担を減らせます。

上記の動画はアニメーションを使って管理画面の操作方法を説明する動画です。実際の管理画面が表示され、ナレーションによってそれぞれのアイコンを丁寧に説明しています。ナレーションを聞けばどのような時にどのアイコンを使えばいいかがわかるようになっています。

なお、管理画面を映し出して解説する動画のことをデモ動画とも呼びます。デモ動画については、以下の記事もご覧ください。

マニュアル動画の活用事例

ムビサクでは、BtoBからBtoC、学校法人や団体まで幅広い分野のマニュアル動画の実績があります。ここでは、以下の企業や法人におけるマニュアル動画の作成実績を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

• 東京都専修学校各種学校協会
• 三ツ星ベルト株式会社
• 合同会社UndertheEdge

活用事例1：東京都専修学校各種学校協会

事例：専修学校と専門学校の解説動画

公益社団法人東京都専修学校各種学校協会の、高校生や保護者の方に向けた専門学校に関する解説動画です。

動画を視聴して、専門学校に興味を持ってもらうことを目的として、高校生にもわかりやすいアニメーション動画になっています。

学校紹介という教育関連の内容のため、全体を通して板書（ノート）をイメージした背景にしている点がポイントです。そのため、シンプルになりすぎず、背景が邪魔をして見えづらいことがないように配色に工夫を凝らしています。

また、視聴者が飽きてしまわないように、動画尺はあまり長くなりすぎないように10分程度にまとめている点も特徴です。

活用事例2：三ツ星ベルト株式会社

事例：二輪車用伝動ベルトの解説動画

自動車・二輪車用伝動ベルトや産業用ベルトを製造するBtoB企業である、三ツ星ベルト株式会社の解説動画です。ホームページに掲載して、特設サイトからのコンバージョンの増加を目的として作成されています。

動画では、タイミングベルトとチェーンの伝達効率を比較して、摩擦により両者にどのようなエネルギーロスが生じるかについてアニメーションを効果的に用いて解説しています。

また、3DCGを用いずに、2DCGのみで構造をわかりやすく表現した点もポイントです。2DCGを用いることで、費用を抑えて動画を作成することができます。文字を極力少なくして、視聴者を映像に集中させて理解を促進する効果も狙っています。

活用事例3：合同会社UndertheEdge

事例：Salesforce向けアプリの紹介動画

合同会社UndertheEdgeが提供するSalesforce向けアプリ「Files」の紹介動画です。完全にノーコードで使えて、Salesforceにアップロードしたファイルの項目更新やファイル名の検索ができる点が特徴の拡張機能です。

動画では、アプリの特徴を活かして、Salesforceでのファイル管理における課題にフォーカスすることで、導入するメリットを解説しています。

また、アプリの紹介をシンプルなアニメーションでまとめた点がポイントです。アプリのデモ画面をそのまま使用するのではなく、アニメーションを加えることでイメージしやすい動画に仕上げています。

加えて、全体の背景を青色で統一することで、カラフルな動画でありながらも、スマートでまとまった印象にしています。

なお、動画制作・映像制作会社なら「ムビサク」にお任せください。ムビサクでは、生産工場や現場での機械設備から、サービスのような無形商材までマニュアル動画の作成が可能です。

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マニュアル動画の作成に関するよくあるご質問

マニュアル動画の作成についてのご質問はかなり多くいただきます。その中から、頻度の高いものへの回答をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

動画でマニュアルを作成する際の価格相場はいくらですか？

撮影の有無や動画尺によっても変わりますが、一般的に15万円～200万円程度です。パワーポイントで作ったような簡易な図表や文字のみをスライドさせる動画であれば価格は抑えられます。しかし、装置の仕組みや構造を3DCGで表現したりすると費用がかさみ高額になることもあります。

マニュアルを作る理由は何ですか？

マニュアルを作る理由は、従業員や関係者に対して明確な手順やガイドラインを提供して、業務の効率化や一貫性を向上させるためです。マニュアルは組織内の知識や経験を文書化し、新入社員の研修や作業の標準化に役立ちます。また、万が一の際にも重要な情報を参照できるため、リスク管理や品質管理にも貢献します。

マニュアルは誰が作るものですか？

一般的に、マニュアルは以下の３つのような方法で作成されることがあります。
1：専門家や経験豊富な従業員
2：マニュアルを作成するプロのライター
3：部署のメンバーでの共同作業
マニュアルの作成者は、その内容や目的に応じて選択されます。重要なのは、作成者が十分な知識や経験を持ち、明確でわかりやすい情報を提供できることです。

まとめ

マニュアル動画は業務内容や商品・サービスの説明、機械の扱い方などを説明した動画で、紙のマニュアルより多くの情報を効率的に伝えられます。

マニュアル動画は企業側にとって学習内容を統一できたり、教育コストを削減できたりする点がメリットです。視聴者にとっても、いつでも繰り返し学習できるといったメリットがあります。

アニメーションと実写では動画の印象や作成手順が異なるため、内容に適した方を選びましょう。

なお、動画制作・映像制作会社なら「ムビサク」にお任せください。ムビサクでは、ムビサクでは生産工場や現場での機械設備から、サービスのような無形商材までマニュアル動画の作成が可能です。

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