複数人で動画を制作する場合や撮影・編集を外注する場合、動画のイメージに認識のズレがないよう、絵コンテの作成が欠かせません。絵コンテは動画制作において設計書の役割を持っており、作成することでスムーズに撮影や編集を進められます。
本記事では、絵コンテの書き方や書く前の準備について詳しく解説します。 効率的に作成するためのポイントについても把握できますので、ぜひ参考にしてみてください。
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- 動画制作における絵コンテとは
- 動画制作で絵コンテの書き方
- 動画制作で絵コンテを作成する5つのポイント
目次
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無料で相談・問い合わせる動画制作における絵コンテとは?
絵コンテは、動画制作における設計書のようなものです。動画のイメージを明確にするために、各シーンごとの登場人物の動きやセリフなどを絵コンテに書き込みます。
絵コンテは主にチームで制作に関する情報を共有する際に活用され、動画ディレクターやプロデューサーなど企画立案を担当するスタッフが作成します。
絵コンテは企業によってフォーマットが異なりますが、以下のような項目で構成されている場合が多いです。
- 絵を描写する欄
- コマの番号の記載欄
- ナレーションの記載欄
- 備考欄
上記の項目を正しい手順で書いて絵コンテを作成することで、チーム全体で動画の内容の認識をすり合わせられます。
また、以下の記事で動画作成のコツについて以下で紹介しています。絵コンテに記載すべき項目についても紹介していますので、参考にしてみてください。
動画制作における絵コンテの目的
動画制作における絵コンテの目的として、以下の2点があります。
- 動画イメージの明確化
- 動画の内容の共有
絵コンテの必要性を知ることができますので、ぜひ参考にしてみてください。
動画イメージの明確化
絵コンテは企画担当者の動画イメージを明確化するために作成します。企画担当者は動画を作成する際に、以下のようにさまざまな要素を考えて作成しなければなりません。
- 動画の構成
- 必要な撮影シーン
- 動画に合った出演者の設定
- 撮影場所と必要な機材
- 必要なイラストとアニメーションの動作
- BGMや効果音、ナレーションの音量やタイミング
上記の要素をすべて動画制作者の頭にとどめるのは限界があるので、実際に紙やデータなどにまとめて整理する方法として、絵コンテを作成します。
動画の内容の共有
絵コンテは、動画の内容をチームで共有するために活用されます。
企業で動画制作する場合、基本的にチームで取り組むケースがほとんどです。しかし、チームで制作すると、動画の内容に認識のズレが生じてしまい、制作途中で手戻り工程が発生するリスクがあります。
手戻りの発生を防ぐためには、制作に着手する前に動画の方向性をチーム全員で共有することが必要です。情報共有の方法として、動画制作に関する情報を書き込める絵コンテがあり、絵コンテによって動画をスムーズに制作できるようになります。
絵コンテは制作会社でもクライアントとイメージを共有するのにも活用され、非常に重要なものとなっています。
動画制作で絵コンテを作成する事前準備
動画制作で絵コンテを作成する前に以下のような準備をします。
- ターゲットを決める
- メッセージを決める
- 配信先を決める
- 動画の参考イメージを用意する
- 台本を用意する
絵コンテを作成するベースとなる作業ですので、必ず実施しましょう。
動画の制作目的を明確にする
はじめに動画の方向性を決めるために、制作目的を明確にします。たとえば「商品の売上が低いから、購入促進を目的に商品の魅力が伝わる動画を制作する」というように決めます。
目的が曖昧なまま絵コンテを制作すると、スタッフ間で認識のズレが起きやすくなるので、必ず実施しましょう。
ターゲットを決める
ターゲットを設定し、その人に対して視聴後どのような行動をしてもらいたいかを明確にします。ターゲットが決まることで、伝えたいメッセージや動画の演出方法、登場人物の特徴などをイメージしやすくなるため、スムーズに絵コンテを作成しやすくなります。
年齢や性別、興味・関心などさまざまな要素から具体的にターゲットを決めましょう。
メッセージを決める
目的とターゲットをもとに、伝えたいメッセージを絞り込みます。はじめに自社や自社商品が、競合よりも優位に立てるアピールポイントを洗い出しましょう。
洗い出したら設定した目的やターゲットと照らし合わせ、重要度の高いメッセージを絞り込み、優先順位を決めていきます。メッセージが複数あると、動画の内容が伝わりにくくなるため、できるだけひとつに絞り込みましょう。
配信先を決める
メッセージを決めたらホームぺージやSNS、広告など配信したい媒体を決めます。配信媒体によって以下の項目が異なるため、事前に配信先を選択する必要があります。
- 好まれる動画のテイストや動画の尺
- 投稿可能なアスペクト比
- 狙えるターゲット層
それぞれ動画や自社商品・サービスのターゲット層に合わせて最適なものを選びましょう。
なお、広告を配信する場合は、禁止や制限されているコンテンツがあるので、事前に広告ポリシーや禁止事項などを確認してから制作することをおすすめします。
動画の参考イメージを用意する
どのような表現方法や世界観で動画を制作するかを決めるために、参考動画を用意します。
他社ホームぺージやYouTubeなどから制作したい動画のイメージを探し、絵コンテ作成の参考にしましょう。また、参考イメージは絵コンテでは伝えられないような表現も細かく伝えられるため、チームメンバーに対し、動画の内容についてより理解を深めてもらいたいときにも活用できます。
台本を用意する
動画全体の内容を把握するために、セリフやナレーションをまとめた台本を作成します。台本を作成する前に絵コンテでイラストを書いてしまうと、セリフとマッチしない箇所が出てくる可能性があり、再度イラストを作り直す必要があるので、注意が必要です。
伝えたいメッセージに沿った内容を台本で書き起こし、全体的な構成を明確にしてから絵コンテを作成します。
なお、動画構成の考え方については、以下の記事で詳しく記載しています。構成をスムーズに作成するためのフレームワークも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
動画制作で絵コンテの書き方
目的やターゲットを明確にし、台本を用意したら、以下の手順で絵コンテを書いていきます。
- ステップ1:フォーマットを準備する
- ステップ2:コマ割りを決める
- ステップ3:イラストを描写する
それぞれの手順で重要なポイントも把握できますので、ぜひ読んでみてください。
また、全体的な動画の制作の流れを知りたい方は、以下の記事もおすすめです。動画制作のポイントについて理解を深められますので、参考にしてみてください。
ステップ1:フォーマットを準備する
はじめに自社で制作する動画に適した絵コンテのフォーマットを用意します。絵コンテは用紙を購入する方法もあれば、エクセルでフォーマットを作成したり、絵コンテ制作ツールを導入したりして用意することも可能です。
最近では無料で絵コンテのテンプレートをダウンロードできるサイトもあるので、自社にとって使い勝手がいいフォーマットがあれば利用してみましょう。
また、絵コンテのフォーマットは、自社で制作する動画のアスペクト比に合わせて作成できるものを選ぶことをおすすめします。
ステップ2:コマ割りを決める
絵コンテを用意したら、場面転換やナレーションの内容ごとにシーンを区切る「コマ割り」を行います。
コマ割りのポイントとして、できるだけ細かくシーンを分けることが大切です。コマ割りでシーンごとの尺を長くすると、間延びした動画になってしまい、視聴者が途中で飽きやすい動画になるためです。
テンポよく場面が切り替わる動画を制作できるよう、1コマあたりの尺は3秒以内を目安にし、長くても5秒程度にしましょう。
また、1コマごとに以下のような内容を文章で記載します。
- 挿入するナレーションや効果音
- テロップ
- 撮影の画角
- アニメーションの構図
- 出演者やアニメーションの動作
上記を具体的に記載することで、イラストをスムーズに描写しやすくなります。
ステップ3:イラストを描写する
コマ割りで記載した情報をもとにイラストを描写していきます。絵コンテはどのような動画を制作するかをチームで共有するものであるため、わかりやすく伝わるようにイラストを描きましょう。
イラストよりも明確に情報を伝えられるのであれば、写真を活用しても問題ありません。登場人物やテロップなどの配置や動きが伝わるよう、さまざまな工夫をして絵コンテを作成してみてください。
なお、絵コンテ自体は難易度が高くないため自社でも作成できますが、高品質な動画を制作したい場合には企画力や構成作成のスキルが求められます。もし動画制作の経験があるスタッフがいない場合、自社で制作しても成果の得られにくい動画になるケースも少なくありません。
もし自社での制作に不安はあるものの、目標達成に向けて効果的な動画を制作したいと考えていましたら、制作会社への依頼も検討してみましょう。
弊社の動画制作サービス「ムビサク」でも、自社の課題解決につながるような動画制作支援を行っています。弊社では企画の案出しから構成案の作成まで無料で行なっており、他社よりも低価格で動画を提供しています。
弊社では動画の企画内容に関する無料相談を承っていますので、お悩みがありましたら下記からお気軽にお問い合わせください。
動画制作で絵コンテを作成する5つのポイント
動画制作で絵コンテを作成するポイントとして、以下の5つがあります。
- 絵のクオリティにこだわりすぎない
- 表現を細かくしすぎない
- 台本は音読して推敲する
- メッセージを詰め込まない
- シーンやカットに番号を振る
はじめて絵コンテを制作する方でもできることを紹介していますので、ぜひ試してみてください。
ポイント1:絵のクオリティにこだわりすぎない
絵コンテは情報共有に用いるものであるため、内容がしっかり伝われば絵のクオリティは低くても問題ありません。絵コンテで細かい表現を求めすぎると、工数がかさみ、制作の妨げになりやすいので注意しましょう。
できるだけ効率的に作れるよう、自作のイラストにこだわらず、フリー素材を活用して伝えるのもひとつの手段としておすすめです。
ポイント2:表現を細かくしすぎない
実際の動画と絵コンテで表現が異なることがあるため、細かく表現を設定しすぎないようにしましょう。
たとえば、実写撮影の場合、当日アドリブが入ったり、天候の変化によりロケ地の背景が変わったりします。アニメーションにおいても、アニメーターによって絵のタッチやテイストが異なるため、絵コンテと動きが違う場合があります。
絵コンテはあくまでも動画制作のイメージを記載したものなので、こだわりすぎないようにしましょう。
ポイント3:台本は音読して推敲する
1コマあたり3秒以内で区切ることから、ナレーションやセリフもコマ割りに合わせましょう。
実際に時間を測りながら台本を音読し、絵コンテに入るかどうかを判断します。もし時間内に入りきらなければ、台本を変更したり、コマ割りを変更したりします。
できるだけスムーズにコマ割りを行うためにも、台本時点で1文あたりの文字数を減らして端的に書くようにしましょう。
ポイント4:メッセージを詰め込まない
できるだけ動画の軸となるメッセージは多く詰め込まないようにしましょう。メッセージが多すぎると何を伝えたい動画かがわからなくなり、ターゲットに刺さりにくくなるためです。
何の動画かが明確に把握できるよう、1分未満の動画で1つ~2つ程度、1分以上の動画でも3つ以内に伝えたいメッセージを抑えることをおすすめします。
ポイント5:シーンやカットに番号を振る
撮影や編集をスムーズに行えるよう、シーン番号やカット番号を決めましょう。
とくに動画編集者はシーン番号やカット番号を見て素材をつなげるため、番号がないとどの素材をどのシーンで使うのかわからなくなります。
また、撮影時や編集時でのコミュニケーションも複雑になるので、全員が絵コンテのシーンやカット素材の内容をすぐ把握できるよう、番号を振って管理するようにしましょう。
動画制作における絵コンテのよくあるご質問
動画制作の絵コンテについてのご質問はかなり多くいただきます。その中から、頻度の高いものへの回答をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
- 絵コンテと台本の違いは何ですか?
- 絵コンテと台本は、どちらも動画制作に欠かせないツールですが、その役割は異なります。絵コンテは、映像作品のストーリーボードとも呼ばれ、画面の構成や動きを描いたものです。台本は、映像作品の台詞やナレーションを記したものです。絵コンテは、動画制作の初期段階で作成され、台本は、絵コンテを基に作成されます。
- 絵コンテ1枚あたり何秒ですか?
- 絵コンテ1枚あたりの秒数は、一般的に2~3秒程度で描かれることが多いです。しかし、カットの長さや、絵コンテの描き方によって異なります。そのため、絵コンテを簡易的に描いた場合は、1枚あたりだいたい5~6秒程度ですが、アクションシーンなどでは1枚あたり1秒以下になることも多いです。
- 絵コンテはなぜ必要ですか?
- 絵コンテは動画制作で必須ではありませんが、作っておくことがおすすめです。動画制作では、クライアントとの認識のすり合わせや、クリエイターへの指示だしといった手順が発生します。絵コンテは必ずしも細かく作成する必要はありませんが、絵コンテを作成しておくことで動画へのイメージを共有しやすくなります。
まとめ
絵コンテは動画のイメージの明確化や認識のズレ防止のため活用できることから、動画制作において非常に重要なツールです。全員に伝わる絵コンテを作成できるよう、動画制作の目的やターゲットを明確にし、動画の方向性を決めてから絵コンテを作成しましょう。
また、動画の企画スキルや構成の作成スキルに不安のある企業の方は、できるだけ高品質な動画を制作するために、動画制作会社への依頼を検討してみましょう。
弊社の動画制作サービス「ムビサク」では、これまで培ってきたノウハウから自社の課題解決に最適な企画を提案します。
ムビサクでは構成案を無料で提供しており、制作費を支払う前に動画の内容を知ることができるため、動画の方向性について認識のズレをなくしてから依頼できます。
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