企業や自治体のグローバル展開が進むなかで、企業の情報発信やマーケティング活動も多言語対応が求められる時代になっています。特に動画は、言語の壁を越えて視覚的にメッセージを伝えられる手段です。しかし、英語や中国語、スペイン語などへ翻訳しただけでは、海外の視聴者に意図が正確に伝わらないことも少なくありません。
本記事では、英語・多言語動画の制作におけるポイントを紹介します。また、成功のために押さえておきたい注意点や具体的な事例、メリットまでをわかりやすく解説します。
動画制作・映像制作会社なら「ムビサク」にお任せください。ムビサクでは、英語・多言語動画の豊富な制作実績があります。動画制作を検討している方はぜひ一度お問い合わせください。
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- 英語・多言語動画の制作ポイントと注意点
- 英語・多言語動画の制作事例
- 英語・多言語動画を制作するメリットと活用シーン
目次
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無料で相談・問い合わせる英語・多言語動画の制作における10のポイントと注意点

英語・多言語動画の制作における10のポイントと注意点を紹介します。
- ポイント1:動画制作の目的や課題を洗い出す
- ポイント2:ターゲットのネイティブな言語を選ぶ
- ポイント3:方言やイントネーションの違いも意識する
- ポイント4:文化や習慣の違いを考慮する
- ポイント5:海外でも伝わるシンプルな表現を意識する
- ポイント6:宗教上の背景にも配慮する
- ポイント7:字幕やナレーションの長さを意識する
- ポイント8:テロップとナレーションを柔軟に活用する
- ポイント9:AIだけではなく専門家の監修を受ける
- ポイント10:配信した動画の効果測定でPDCAを回す
ここでは、それぞれのポイントを具体的に解説します。
ポイント1:動画制作の目的や課題を洗い出す
英語や多言語の動画制作に取りかかる前に、まずは「なぜ作るのか」を明確にすることが欠かせません。ブランドの世界観を伝えたいのか、製品の魅力を説明したいのか、あるいは採用や研修など社内向けに使いたいのかによって、構成や表現は大きく変わります。
例えば、海外の顧客向けプロモーションなら製品の利便性や活用シーンを重視し、採用動画なら働く人のリアルな姿を中心にするなど、目的を整理することで訴求軸がぶれません。課題を明確にすれば、翻訳の方向性や映像のトーンも定まり、効率的に制作を進めることができます。
ポイント2:ターゲットのネイティブな言語を選ぶ
英語と言っても、アメリカ・イギリス・オーストラリアなど地域によって表現や言い回し、発音の癖が異なります。ターゲット層がどの国や地域にいるかを正確に把握し、その人たちが日常的に使う言葉を選ぶことが大切です。
例えば、同じ英語でもアメリカ英語とイギリス英語では、つづりが異なる場合もあり、細かな言葉選びで親近感が変わります。ビジネスのグローバル化が進む今、ただ英語版を作るだけではなく、「誰に」「どんな場面で」届けるのかを意識した言語選定が、伝わる動画を生む第一歩になります。
ポイント3:方言やイントネーションの違いも意識する
同じ言語でも地域によって発音やイントネーション、話すスピードには大きな違いがあります。例えば、アメリカ英語の明るいトーンと、イギリス英語の落ち着いた発音では、視聴者に与える印象がまったく異なります。
ナレーターを起用する際は、ターゲット地域で自然に聞こえる話し方を選びましょう。方言が強すぎると理解しにくくなる場合もあるため、標準的な発音を基準にするのもひとつの方法です。そのため、細部までこだわることで、聞きやすく、信頼感のある映像を作ることができるでしょう。
ポイント4:文化や習慣の違いを考慮する
国や地域によって、好まれる表現や避けるべき内容は異なります。例えば、日本では敬意を示すためにお辞儀をするシーンが自然でも、海外では意味が伝わらないことがあります。
また、ある国では赤が幸運を象徴しますが、別の国では警告や危険を意味することもあります。こうした文化的背景を理解せずに映像を作ると、意図せず誤解を生むことがあります。事前にターゲット地域の文化や生活習慣を調べ、現地の視点から違和感のないストーリーを設計することが大切です。文化を尊重した映像は、共感と信頼を築く大きな要因になるでしょう。
ポイント5:海外でも伝わるシンプルな表現を意識する
多言語動画では、複雑な表現や比喩、専門用語を多用せず、誰にでも理解できる言葉で構成することが求められます。例えば、日本語で「匠の技」といった言葉は魅力的でも、直訳すると意味が伝わりにくくなります。
視覚的な映像表現を活用しながら、短い文やわかりやすい構成にすることで、国境を越えて伝わる動画になります。内容を詰め込みすぎず、余白を活かすことも重要です。シンプルで整理された情報は、文化や言語の違いを越えて視聴者が理解しやすくなるでしょう。
ポイント6:宗教上の背景にも配慮する
宗教は文化の一部でありながら、特に慎重な対応が求められる分野です。例えば、イスラム圏では女性の服装や男女の接触、豚肉を扱う表現などが避けられる場合があります。一方で、キリスト教文化圏では宗教的シンボルや儀礼を軽く扱うことが問題になることもあります。
動画内で使う音楽、色、映像の構図なども、宗教的な感情に触れる可能性があるため、事前調査が重要です。信仰や価値観を尊重した制作姿勢は、国際的な信頼を築く上での基本であり、企業の誠実さを映像で伝える要素にもなるでしょう。
ポイント7:字幕やナレーションの長さを意識する
翻訳によって文章の長さは変化します。例えば、英語の短い文がスペイン語になると文字数が1.5倍程度になることもあります。その結果、字幕が長くなり、映像と合わなくなるケースがあります。
字幕を短くするために、意訳や要約を使う工夫も必要です。ナレーションの場合も同様で、翻訳後の音声が映像のテンポを損なわないようにすることが重要です。文字数だけでなく、読み上げ速度や感情の抑揚にも気を配り、自然なリズムで視聴できる構成を意識することで、最後まで離脱されにくい動画になります。
ポイント8:テロップとナレーションを柔軟に活用する
多言語動画では、音声や字幕だけに頼ると、情報が伝わらない視聴者層が出てしまいます。例えば、スマホで視聴するユーザーは音声をオフにしている場合が多く、字幕がないと内容を理解できません。
逆に、文字よりも音で理解する人にとってはナレーションがおすすめです。ナレーションとテロップを併用することで、視聴環境や言語スキルの違いに関係なく、誰もが理解できる構成にもなるでしょう。さらに、テロップと音声の内容を一致させることで、メッセージをより深く印象づけられます。
ポイント9:AIだけではなく専門家の監修を受ける
AI翻訳や音声合成技術の進化によって、手軽に多言語化が進められるようになりました。しかし、文化的背景や専門用語のニュアンスを理解しきれない場面もあります。
例えば、医療・法律・教育など専門分野の動画では、用語の使い方を誤ると信頼を損ねることにもつながります。AIで一次翻訳を行い、その後にネイティブスピーカーや専門家による監修を加えることで、自然で的確な表現が実現します。テクノロジーの効率性と人の知見を組み合わせることが、質の高い多言語動画を生み出すポイントです。
ポイント10:配信した動画の効果測定でPDCAを回す
動画は公開して終わりではなく、配信後の分析が成功につながるポイントです。例えば、英語版では再生数が多いのに視聴維持率が低い場合、内容が長すぎるか字幕のテンポが合っていない可能性があります。視聴データを地域別や言語別に比較し、改善点を洗い出すことが重要です。
また、アンケートやコメント分析を取り入れるのもおすすめです。効果測定から得られたデータを次の制作に活かし、継続的に改善を重ねることで、より多くの国や地域に届く最適な映像表現へと進化していきます。
英語・多言語動画の制作事例
英語・多言語動画の制作事例として、以下の企業を紹介します。
- 三ツ星ベルト株式会社【英語動画】
- オルビス株式会社【台湾語動画】
- ⽷粒体(MITO)活®普及推進協議会【中国語動画】
- 株式会社グローバルゲイツ【スペイン語動画】
ここでは、それぞれの事例について具体的に解説します。
三ツ星ベルト株式会社【英語動画】
事例:部品紹介を英語翻訳した多言語動画
三ツ星ベルト株式会社は、自動車、産業機械用の伝動ベルトや搬送ベルトを提供するメーカーです。 グローバルに事業を展開しており、シンガポール、インドネシア、タイ、中国、インド、ベトナムなどのアジア圏だけでなくアメリカ、ドイツなどの北米、欧州にも営業拠点や生産拠点を有し、幅広い国と地域、多用途にベルトを生産や販売をしています。
上記の動画は、英語サイトに掲載する二輪車用ベルトの紹介動画です。当初は、日本語と英語の両方をひとつの動画に記載する案もありましたが、視聴者に伝わりやすい動画として、日本語バージョンと英語バージョンの2パターンで制作しています。
オルビス株式会社【台湾語動画】
事例:台湾向けスキンケア商品の広告動画
ポーラ・オルビスホールディングスグループのなかでも、スキンケア商品を事業展開しているオルビス株式会社では、オルビスディフェンセラの販売促進に注力しています。 日本では既に人気があり売上実績を伸ばしているため、海外でも認知度を拡大していきたいという目的から動画を制作しました。
日本の商品であるというブランド力を訴求するために、あえてナレーションやテロップは日本語表記のまま、動画下部に表示される字幕のみ台湾語にて制作している点がポイントです。動画を通して、オルビスディフェンセラの商品名を覚えてもらい、日本と台湾での売上アップにつなげる役割を担っています。
⽷粒体(MITO)活®普及推進協議会【中国語動画】
事例:中国語のアジア市場向け商品紹介動画
糸粒体(MITO)活®普及推進協議会では、水溶性状還元型CoQ10を用いたサプリメント「ShiroQ」を提供しています。 まだ知名度の低い成分を活用しているため、認知拡大や成分の説明を目的として動画を制作しました。
上記の動画は、中国をはじめとしたアジア圏での販路拡大を目指したプロモーション動画です。元の動画が日本語であるため、ナレーションやテロップだけでは伝わりづらい点も多いと考えて、写真やグラフで視覚的に訴求をした点がポイントです。また、「独自のミセル化技術」についても日本語では伝わりづらいため、イメージイラストを加えて、海外の方でもわかるように数字での表記も加えました。
株式会社グローバルゲイツ【スペイン語動画】
事例:スペイン語でのホテル清掃の紹介動画
株式会社グローバルゲイツから、スペイン語でのサービス紹介動画を配信しています。 スペイン語は、英語や中国語に並んで世界で話されている言語のひとつです。主に、スペインと中南米諸国で利用されているため、英語圏や中国語圏とは異なるユーザーをターゲットにすることができます。
他の言語の話者にもわかるように、ホテルの経営者と従業員に見立てたキャラクターがかけあいを行うストーリー構成に仕立てている点がポイントです。加えて、スペイン語のナレーションはなるべくはっきりとした発音で、ゆっくりとしたテンポにしています。母国語がスペイン語であるターゲット以外にも、第二言語としてスペイン語を仕様する層にもアプローチしています。
なお、動画制作・映像制作会社なら「ムビサク」にお任せください。ムビサクでは、英語・多言語動画をはじめとした動画制作の豊富な実績があります。
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英語・多言語動画を制作するメリット

英語・多言語動画を制作するメリットとして、以下のような点があげられます。
- 国や地域に合わせた情報発信ができる
- 既存の動画から低コストで制作できる
- YouTubeやSNSで世界中にシェアされる
ここでは、それぞれのメリットについて具体的に解説します。
国や地域に合わせた情報発信ができる
英語や多言語に対応した動画は、国や地域ごとの文化や価値観に沿った情報発信を可能にします。例えば、日本では丁寧で穏やかな表現が好まれる一方、欧米ではストレートで論理的な構成が好まれる傾向があります。
言語だけでなく、映像のテンポや人物のリアクションなども地域ごとに調整することで、現地の視聴者に自然に受け入れられる内容になります。単に翻訳するだけでなく、現地文化に寄り添ったメッセージ設計が、共感と信頼を生むことにつながるでしょう。
既存の動画から低コストで制作できる
多言語動画は、一から新しく撮影する必要がなく、既存の日本語動画をもとに音声や字幕を差し替えることで制作できます。例えば、ナレーションを英語に吹き替えたり、字幕を追加したりするだけで、海外向けのコンテンツとして再利用できます。
また、新規撮影が不要なため、制作費や工数を抑えつつ、新たな市場へアプローチできる点も魅力です。既存素材を活かしながら、伝えたい国や地域に合わせて調整することで、コストパフォーマンスの高いプロモーション展開が実現します。
なお、動画翻訳の相場については、こちらの記事も参考にしてください。
YouTubeやSNSで世界中にシェアされる
多言語対応の動画は、YouTubeやSNSを通じて世界中の視聴者に届く可能性を広げます。例えば、英語字幕を追加するだけで検索対象がグローバルに拡大し、海外のユーザーからの視聴機会が増えます。
最近のSNSでは、スマホに特化した縦型のショート動画がリール形式で共有されやすく、国境を越えて拡散されるケースも少なくありません。言語の壁を越えて視覚的に伝わるコンテンツは、ブランドの存在を世界に認知させる手段となり、新たなファン層の獲得にもつながります。
なお、企業や自治体では訪日外国人向けにインバウンド動画を作ることも増えてきています。インバウンド動画については、こちらの記事も参考にしてください。
英語・多言語動画の活用シーン

英語・多言語動画の活用は、以下のようなシーンで行われます。
- 広告・プロモーション
- 展示会・イベント
- 外国人材の採用・研修
- グローバル向けの営業資料
ここでは、それぞれの活用シーンにおける特徴を具体的に解説します。
広告・プロモーション
英語や多言語の動画は、海外市場に向けた広告やプロモーション活動で効果を発揮します。例えば、英語字幕付きの製品紹介動画をSNS広告として配信すれば、日本語がわからない視聴者にもメッセージを届けられます。
また、視覚的な演出やナレーションのトーンを工夫することで、文化の違いを越えて魅力を伝えやすくなります。言語に合わせた広告表現を行うことで、ブランドの信頼性を高めながら、グローバルな認知拡大を促すことができるでしょう。
展示会・イベント
国際的な展示会やイベントでは、言語の壁を越えて自社の製品やサービスを紹介できる多言語動画が効果的です。例えば、来場者が多国籍な展示会で日本語のみの映像を流しても、理解されにくいことがあります。
そこで英語や中国語など複数言語の字幕を入れた動画を使用すれば、現地の担当者が説明しなくても内容を正確に伝えられます。映像を通じたプレゼンテーションは印象に残りやすく、短時間で多くの来場者に訴求できる手段となります。
外国人材の採用・研修
外国人材の採用や研修では、母国語で情報を伝えることが理解促進につながります。例えば、企業紹介や業務説明の動画を英語やベトナム語に翻訳すれば、応募者が会社の雰囲気や理念をより正確に理解できます。
採用後も、研修動画を多言語対応にしておくことで、日本人の教育担当者の負担を軽減し、学習効率を高めることができます。また、言語を超えて社内文化を共有することで、外国人社員が早く職場に馴染む効果も期待できるでしょう。
グローバル向けの営業資料
海外企業との商談やオンラインミーティングでは、多言語の動画資料が営業ツールとして役立ちます。例えば、英語版の製品紹介動画を活用すれば、相手国の担当者にも製品の強みを直感的に理解してもらえます。
日本語のスライド資料だけでは伝わりにくい使用イメージやサービスの価値を、映像によってわかりやすく補足できる点も魅力です。そのため、営業担当者が現地の言語に対応した動画を持つことで、説得力が増し、信頼感を得やすくなるといえるでしょう。
なお、動画制作・映像制作会社なら「ムビサク」にお任せください。ムビサクでは、英語・多言語動画をはじめとした動画制作の豊富な実績があります。
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英語・多言語動画のよくあるご質問
英語・多言語動画についてのご質問はかなり多くいただきます。その中から、頻度の高いものへの回答をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
YouTubeの多言語化のメリットは何ですか?
- YouTubeを多言語化することで、世界中の視聴者に動画を届けられる点がメリットです。例えば、英語やスペイン語の字幕を追加するだけで検索対象が広がり、海外ユーザーの流入が増加します。また、地域や文化に合わせた表現は、現地視聴者の理解や共感を得やすくなり、ブランド認知の拡大や新たな顧客層の獲得につながります。
多言語動画を制作する際のポイントは何ですか?
- 多言語動画を制作する際は、単に翻訳するのではなく、文化や習慣を踏まえた表現にすることが重要です。例えば、配色や仕草、言い回しなどは国によって印象が異なります。また、字幕やナレーションの長さ、イントネーションの違いにも注意が必要です。AI翻訳を活用しつつ、ネイティブチェックや専門家の監修を加えましょう。
企業や自治体が英語・多言語動画を制作する理由は何ですか?
- 企業や自治体が英語・多言語動画を制作するのは、グローバル化への対応と情報発信の幅を広げるためです。例えば、海外顧客への商品紹介、外国人観光客向けの案内、外国人材採用など、目的に応じた活用が可能です。言語の壁を越えてメッセージを伝えることで、ブランドや地域の魅力を正確に届けられるでしょう。
まとめ

企業や自治体がグローバル展開を進めるうえで、英語・多言語動画は国や文化を越えてメッセージを届ける有効な手段です。既存の動画を翻訳や編集して活用すれば、新たな海外市場へのアプローチを低コストで実現できます。
ただし、単なる翻訳ではなく、言語や文化、宗教的背景への理解を踏まえた表現が欠かせません。字幕やナレーションの工夫、専門家による監修、効果測定などを通じて継続的に改善することで、視聴者の共感を得られる動画に仕上がります。そのため、目的とターゲットを明確にし、伝わる映像づくりを心がけましょう。
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